目次
はじめに
高い費用をかけてインプラント治療を受けてしっかり噛める喜びを回復できたとしても、その後のアフターケアをいい加減にしているとインプラントの寿命が短くなってしまうことがあります。
逆に、適切なアフターケアを行なっていればインプラントの寿命は20年以上にも伸ばすことができると言われています。
高い費用をかけて行う治療なので、アフターケアを怠らないようにしましょう。
インプラントのアフターケアの基本となるのは日頃の歯磨だと言われています。
これは虫歯のケアと同様ですが、ただ磨いていればいいというわけではありません。
たとえば、あまりにも強い力を入れて磨くのはおススメできません。
ここではそんなインプラントの寿命を伸ばすためのアフターケアの方法についてご紹介しますので、ぜひご参考になさってみて下さいね。
インプラントの寿命
ではインプラントの寿命はいったいどのくらいなのでしょうか?
最近広く行われるようになったインプラント治療ですが、このインプラント治療の歴史はたった40数年程度だそうです。なので、寿命をはっきり言うことはまだ時間が経っていないためはっきりと何年と言いきることは不可能です。
ただ、インプラントの寿命はインプラントの残存率で言い換えることができます。
インプラントの残存率はさまざまな調査によって発表されており、10年で95パーセント程度だそうです。いっぽうで、ブリッジ治療だと50~70パーセント程度なのでインプラント治療の方がはるかに長持ちだということが分かりますよね。
ただし、この残存率については人によって差があります。
たとえば、噛み合わせや歯ぎしり、歯周病の有無、喫煙するかどうかなどそれぞれの生活習慣や生まれ持ったものなどで変わってきます。
ですが、統計的に残存率が10年で95パーセントというのはかなり信頼度の高い治療と言ってもいいでしょう。
ですが、よりインプラントの寿命を延ばすには日ごろのケアに加えて定期的なメンテナンスが重要だと言えます。
インプラントの最大の敵とは
インプラントの最大の敵とはいったいどういったものなのかここでご紹介したいと思います。
さて、インプラント治療後に歯磨きやアフターケアが重要なのは歯周病を予防する必要があるからです。
インプラントは金属や樹脂、セラミックなどでできているため虫歯になることはありませんが、プラークなどが原因となる歯周病になるリスクが高く、最悪の場合インプラントが抜け落ちてしまうこともあります。
アフターケアをいい加減にしていると、インプラント周囲炎という病気になるからです。このインプラント周囲炎とはインプラントが歯周病のような症状になる病気です。
インプラント治療後にアフターケアがいい加減だと、お口の中の汚れが歯ぐきとインプラントのさかい目から中に侵入してしまいます。
初期段階のうちはインプラントの周りの歯ぐきが腫れてきますが、その後インプラントを支えている歯槽骨という骨が吸収され始めます。
最終的にインプラントがダメになってしまい、取り除くことになってしまうのです。
インプラントには神経がないため初期症状のうちはほとんど自覚症状がないと言われています。
なので、かなり進行しないと気づかないことがほとんどです。
この病気を予防、早期発見するためには適切な歯磨きと定期的なクリニックでのメンテナンスが重要です。
インプラントの寿命を少しでも伸ばしたいならアフターケアに気を配るようにしましょう。
インプラントの寿命を延ばすには
インプラントの寿命をより伸ばすためにはどうすればいいのかここでご説明しましょう。
インプラントのアフターケアで特に大切なのは次の2つだと言われています。
日ごろのブラッシング
まず、日ごろのブラッシングこそがインプラントの寿命を延ばすのに重要です。
ただ、いくらブラッシングを行っていても間違った方法だと意味がありません。
クリニックで正しいブラッシング法を指導してもらい日ごろから正しいブラッシング法で磨くようにしましょう。
定期検診
インプラントを長持ちさせるには定期的なクリニックでの検診も重要です。
インプラントは人工物なので神経がありませんから感染していても気づかなことが多いので、定期的にクリニックで検診を受ける必要があります。
クリニックで歯科医師に専用の機器を使ってお口の中をクリーニングしてもらいましょう。
また、噛み合わせのチェックも大切です。
さらに、インプラント本体、アバットメント、被せものなどのチェックやねじが緩んでいないかどうか、噛み合わせの調節や汚れの除去などを行ってもらいましょう。
クリニックや手術などによっても違いますが、最低でも半年に1回はクリニックで診てもらいましょう。
インプラントの寿命を延ばすにはこの定期検診は必要不可欠です。
日ごろ忙しい毎日を送っている方にとっては面倒かもしれませんが、クリニックの指示に従っていただきたいです。
インプラント治療後は噛み合わせがうまくいっていると思っていても歯ぎしりなどで悪くなっていることもあるからですね。
少しでもおかしいと思ったらクリニックへ
インプラントは入れ歯やブリッジと比べて痛みや違和感の少ない治療法ですので、違和感や痛みが起きた時にはすぐにクリニックで診てもらいましょう。
異常があっても、早期発見できれば時間や費用もさほどかからないはずです。
まとめ
インプラントを少しでも長持ちさせるにはどうすればいいのかをご紹介しました。
インプラントは高額な治療なのでたくさんの歯をインプラントにすれば自動車が買える位の費用になることもあります。
中には粗悪で安いインプラント治療を行っているクリニックも少なからず存在しています。インプラントは骨に人工歯根を埋め込む外科的手術が必要な治療ですので、安かろう悪かろうでは意味がありませんよね。
インプラントの寿命を延ばすには日ごろケアに加えて定期的な検診も必要ですが、その際にインプラント治療の経験が豊富で技術力の豊富な歯科医師に診てもらうことが大切です。
ぜひ、インプラントを長持ちさせるためのご参考になさってみて下さいね!